多くのクリニックに必須のレントゲン室。
今回はその施工の様子をご紹介します。

まずは、こちら。
レントゲン室用の鉛ドアです。
この扉の内部には鉛が貼り込まれていて、X線を通さないようになっています。
この扉が実に重く、搬入も取付も一苦労なのですが、まずはこの扉を下地の骨組みに溶接して固定します。

X線室2

そして、次に部屋の内側の壁に鉛ボードを貼ってゆきます。
ボードとボードのすき間からX線が漏れないようにジョイント部分には鉛のテープを貼ってゆきます。
このテープでさえ、そこそこ重いのです。

X線室3

X線撮影は消費電気容量が大きいので太い幹線ケーブルを通す必要があります。
それらを壁に隠蔽するように仕込んでおきます。

X線室7

これで下地が完成。天井や床も同じように鉛板を貼ってゆきます。

X線室4

そして、外側は通常の石膏ボード(このときはケイ酸カルシウム板です)を貼って・・・・
X線室5

仕上の壁材を貼って完成です。
(この扉は前室の扉なので鉛ドアではありません。まぎらわしくてすみません。)
X線室6

前室に入ると、このようなレントゲン室になっています。こちらのドアが最初の写真の鉛ドアです。
のぞき窓のガラスも、もちろん鉛ガラスを使用しています。鉛ガラスは水拭き厳禁ですので要注意です。

X線室1

以上が一般的なレントゲン室の施工方法ですが、最近では環境に配慮した無鉛ボードなども採用しています。
そちらの工法もまたご紹介してゆきたいと思います。