著名な建築家と大手企業がコラボレートして未来の家のあり方を提案する「HOUSE VISION 2」展に行ってきました。大御所デザイナー原研哉さんがディレクターを務め、新国立競技場の設計でおなじみの隈研吾さんが会場構成を担当し、そのほか坂茂さん、藤本壮介さん、谷尻誠さんといった著名な建築家たちが参加しているので、見応え十分の展示会となっています。10棟以上の原寸大のプロトタイプが敷地に建設され、各テーマにそった様々な空間体験が味わえます。毎日のようにトークイベント も行われており、何度も足を運びたくなってしまうのですが、なかなかそういうわけにも行きませんので、もしご興味のあるかたは一番聞きたい人のトークイベントのある日に行かれると良いかと思います。

「HOUSE VISION 2」
ゆりかもめ線「青海」駅より徒歩3分
8月28日まで

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エントランスゲートからして、すでに隈ワールドな感じです。

 

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今回の展示会で一番目立っていたのがこの「賃貸空間タワー」。15m以上の高さがあります。これまでの賃貸住宅の「専用部」と「共用部」の住み分けを一度解体して、キッチンや浴室など、時間割で区切ったり、シェアできるするスペースを共用空間にすることによって、面積の最大化を図りつつ、住民のコミュニケーションも生まれる仕掛けとなっています。そして建築家.藤本壮介さん独特の意匠性が、そのコンセプトをより魅力的に体現させています。まあ、簡単に言うと「シェアハウス」と「賃貸住宅」のいいとこどりのような感じでしょうか。

 

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こちらは最近よく耳にする「airbnb」というサービス(世界中の一般住宅や空き家をインターネットを介して貸し借りする)を提供する企業と建築家・長谷川豪さん、さらに吉野杉で有名な奈良県吉野町がコラボレートした作品です。1Fを地域のコミュニティースペース、2Fを宿泊施設とすることにより地域住民と世界中から訪れる宿泊者との心のふれあいが生まれるような空間になっています。中に入ると檜の匂いが充満していて、深呼吸したくなります。この展示会のあと、実際に奈良県吉野町に移設され、Airbnbに登録されるそうです。

 

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体感効果抜群の「市松の水辺」。足湯ならぬ足水の間です。「家」ではないので若干イレギュラーな展示ブースなのですが、炎天下の中であちこち見学していると、こうしたブースはかなりオアシス感がありました。水もぬるま湯にならないように冷却しているようで、相当気持ちいいです。

 

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もう一つの見どころが会場の入り口広場に設置された、推定樹齢1000年のオリーブの古木です。プラントハンターとして有名な西畠清順によるシンボルツリーでして、どこからみても絵になる枝ぶり(?)でございました。

 

 

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喫茶ブースも、ちゃんとデザインされていて、おしゃれです。

 

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蔦屋も出店しており、ゆっくり涼むこともできます。